ロボット仕様条件
- これらの事項は、本走行日だけでなく、実験走行日にも遵守が求められる
- 自律走行時に限らず、データ取得などのためのマニュアル走行(有線操縦走行/無線操縦走行)時にも遵守すること
必須仕様
自律型
- バッテリー、センサ、コンピュータ、アクチュエータ(モーター)などのデバイスで構成される、自律移動ロボットであること
- 遵守事項で規定された操作を除き、チームメンバーによる操作を一切受けることなく、自律的に走行できること
- 自律走行のために環境中に新規インフラを設置することは認められないが、既存のインフラは使用してもよい
- 通信により、人の介在しないインターネット上のサービスを使用してもよい(自前で用意してもよい)
サイズ、重量
- 全長:1.2 m 以下
- 全幅:0.75 m 以下
- 全高:0.6 m 以上、1.8 m 以下
- 重量:125 kg 以下
走行速度
- 最高速度:6 km/h 以下
- 誤動作しても、最高速度を超過しないこと
- 自律走行時に、歩行者などの近くや狭い道では、安全な走行速度や距離を取ること
移動方式
- 車輪型、クローラ型、多脚型、二足歩行型など、地上を走行する機構であること
- 浮上や飛行の形態は認められない
外装
- 危険な突起部を有しない形状であること
- 人の手や足などを巻き込む恐れのない構造であること
- 高温あるいは感電の恐れのある露出部を有しないこと
- 一般の通行人(や他のロボット)から見えやすい形状と色であること
- 歩行者や自転車との衝突などの事故を予防するため、遠方からでも気付かれやすいことが望ましい
- 他のロボットに衝突される危険性を低減するには、相手のセンサによって検出されやすいことが望ましい
- 一般の通行人にも分かるように、チーム名・所属を掲載することを推奨する
動作
- 周囲の人に危険を及ぼす動作をしないこと(勢いよく転倒したり脚を不用意に暴れさせたりする動作をしないこと)
- 転倒を回避する機能や安全に転倒する機能などを備えること
- 脚を不用意に暴れさせない機能や脚を覆うカバーなどを備えること
- ロボットが発する騒音や振動は、一般に許容される程度までに収めること
- 周囲の人にロボットの走行速度や挙動を伝える機能(音や光など)を有することが望ましい
非常停止スイッチ(ロボット本体上)
仕様
- どの方向からでも視認や押下できるように、ロボット本体に複数の非常停止スイッチを設けること
ただし、視認性やアクセス性が十分保たれていれば1つでもよい
- 非常停止スイッチは、黄色の土台に取り付けた赤色の押しボタンであること(日本産業規格 JIS B 9703 を参照)
- 非常停止スイッチは、主電源スイッチとは別に設けること
- 非常停止スイッチが押下されたら、ロボットは速やかに減速し、安全な姿勢で走行を停止すること
押下時の機能
- ロボットが誤動作している場合でも、安全かつ確実に停止させられる方法を採用すること
- 駆動部への動力供給を遮断するなどにより、速やかに停止すること
- ロボットの構造上、唐突に動力供給を遮断するとかえって危険を招く恐れがある場合は、安全に停止するモーションや制御が確実に働く仕組みを入れること
- 非常停止スイッチを押下して停止した状態で、手押しや持ち上げなどによる人手での運搬により、速やかに安全な場所まで退避可能であること(ブレーキ解除クラッチを備えるなど)
- 非常停止スイッチを押下した際に車輪型ロボットで車輪がフリーになる場合は、スロープ等でも停止できること(人手で軽く支えたり非常用リード紐を引くことで停止状態を維持できるなど)
- 非常停止スイッチを解除した後、オペレータの簡単な操作で走行を再開できることが望ましい(原則として走行失敗となるが、状況によっては走行継続が認められるため)
- 衝突や飛び出しや転倒などのリスクが生じた場合は、躊躇せずに非常停止スイッチを押下して、ロボットの走行を停止させること
ナンバープレート
- 規定のナンバープレートをロボットに取り付けること
- サイズ:縦 11 cm × 横 13 cm(フォーマットの大きさを変更しないこと)
- 取付位置:前後左右のうち前方を含む2~4ヶ所、少なくとも1ヶ所は下端が地上 0.2 m 以上の高さであること
- データ取得用の実験台車などにも、所属チームが分かるようにナンバープレートを取り付けること
状態表示
- ロボットを動力走行させる場合、ロボットに標章・ランプ・旗・たすきのいずれかを設置して状態表示すること
- 状態に応じて以下のように色と文字の両方で表示すること
- 自律走行:緑色+文字(自律/Auto)
- マニュアル走行:黄色+文字(操縦/Manual)
- 標章・ランプ・旗・たすきは、周囲の人から分かるように設置すること
- 自律走行とマニュアル走行を切り替える際に、標章・旗・たすきを人手でロボットに設置してもよい
- 選択課題B「信号認識横断」を実施する場合は、「信号認識」と記載された指定のラベル(A4)を印刷して持参し、待機列に並んでから横断歩道を横断するまで、安全管理責任者が掲げること
オプションの仕様
有線/無線コントローラ
- 有線/無線を問わず、人の操縦によりロボットを走行させることができる
- ロボットに搭載されていないコンピュータ、キーボード、ゲームパッドなどのデバイスを介して人が操縦する場合:
- ロボットとそのデバイスが有線で通信しているならば、「有線コントローラ」とみなす
- ロボットとそのデバイスが無線で通信しているならば、「無線コントローラ」とみなす
※ロボットに搭載されているデバイスは、有線/無線を問わずロボットの一部とみなす
- 本走行、記録走行、確認走行の際には、有線/無線コントローラを持ち歩くことはできない
- 実験走行では、オペレータ以外の第三者が離れた場所から無線操縦(動力走行)することも認める
ただし、安全管理責任者とオペレータがロボットに随行し、危険を感じた場合は直ちにロボットの動作に安全に介入できること
- 本走行、記録走行、確認走行では、外部からロボットの動作に介入した時点で走行失敗とする
本走行では、その場から走行再開してもよいが、記録認定の対象ではない
- 有線コントローラのケーブルを使って、自チームのロボットの走行に影響を与える行為をしたり、他のロボットや周囲の人の通行を妨害してはならない
- 有線/無線を問わずコントローラを使用する場合は、安全チェックの際に申告すること
- 有線/無線コントローラによる停止は非常停止とは認めない(危険な場合には必ず非常停止スイッチを押下すること)
有線/無線非常停止スイッチ
- ロボット本体上の非常停止スイッチに加え、手持ち型の有線/無線非常停止スイッチを設けることができる(本走行でも使用可能)
- 無線非常停止スイッチは、機能安全規格の ISO 13849-1 PL d を満たす製品に限る
- 有線非常停止スイッチのケーブルは、有線コントローラと容易に区別できる色や形状で、適切な長さであること
- 有線非常停止スイッチの外観は、黄色の土台に取り付けた赤色の押しボタンであること(日本産業規格 JIS B 9703 を参照)
- 有線非常停止スイッチのケーブルを使って、自チームのロボットの走行に影響を与える行為をしたり、他のロボットや周囲の人の通行を妨害してはならない
- 有線/無線非常停止スイッチを使用する場合は、安全チェックの際に申告すること
非常用リード紐
- 衝突や飛び出しや転倒などを防ぐために、ロボットに非常用リード紐を取り付け、紐の反対側を持った状態で走行することができる(本走行でも使用可能)
- 非常用リード紐は、第三者からもはっきり視認できる色や形状で、適切な長さであること
- 非常用リード紐を使って、自チームのロボットの走行に影響を与える行為をしたり、他のロボットや周囲の人の通行を妨害してはならない(走行中は、非常用リード紐が弛んだ状態を保つこと)
- 非常用リード紐を使用する場合は、安全チェックの際に申告すること
- 衝突や飛び出しや転倒などのリスクが生じた場合は、躊躇せずに非常用リード紐を引くこと
- 非常用リード紐を引いた場合は、非常停止スイッチが押下されたときと同等に扱う(原則として走行失敗となるが、状況によっては走行継続が認められる)
バッテリー交換
- 本走行と記録走行の際に、事前に申告して認められた場所でロボットを自律的に停止させ、バッテリーを交換することができる
- 必要最小限の操作で交換作業を行うこと
ロボットが自律的に停止したのを確認し、バッテリー交換作業を行ったのち、オペレータが走行再開の操作をする
- 交換回数に制限は設けない
- バッテリーを交換した後も、ロボットの重量制限を超えないこと
- 交換作業中に制限時間のタイマーは停止しない
- バッテリー交換を行う場合は、場所と具体的な作業手順を、事前に事務局まで申告すること
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