つくばチャレンジ2015の課題
つくばチャレンジ2015の課題
移動ロボットがつくば市内の遊歩道や広場に定められたコースを自律的走行して、途中の探索エリアで、決められた服装の人間を探索し見つけること。
ロボットは走行開始後、自分で環境の条件に対処し、外から制御を受けることなく完全に自律的に動作しなければならない。
ロボットは走行中、通行人や環境内に存在する障害物、あるいは、走行中の自転車や他のロボットに対処し、それらとの接触や衝突を発生させないこと、また、あるいは市民の通行の妨害、および、市民の安全を脅かしたり不安感を与えることも避けなければならない。
自律走行するコース
つくばチャレンジ2015で、移動ロボットが自律的に走行するコースは次のとおり。
[1] スタート点は、つくば市大清水公園の芝生のまわりの歩道の東側の部分に設定する。ここを北に向けて走行を開始する。
[2] スタート後、大清水公園北部のすべり台のあるエリアを周回し、大清水公園芝生エリア周回歩道の西側の区間を南下して、カピオ前広場(スタート後380m地点)に出る。 ※この間、大清水公園北部のすべり台付近から、階段を上って大清水公園の芝生エリア周回歩道にショートカットしてもよい。
[3] カピオ前からスロープを降りて、つくば公園通りの広い遊歩道に出る(450m地点)。これを北上し、さくら大橋を経てつくばセンター広場に入る(700m地点)。
[4] つくばセンター広場の東側部(楕円形のフォーラムを囲む区域)を探索エリアとする(地図上750m~900m地点)。 ※探索エリア内を通り抜けるコースは自由。
[5] つくばセンター広場(探索エリア)から、ホテルオークラフロンティアと同アネックスの間を東側に向かう遊歩道に入り、歩道橋を抜けて(スタート後1000mの地点を通り抜け)、常陽銀行の北側を越えて、サーパス吾妻(マンション)の手前を右折する(1050m地点)。
[6] 道幅がやや狭い遊歩道を、筑波学園郵便局を左手に見て南下し、土浦学園通りの上の歩道橋(2号橋)を通って、つくば中央警察署の正面(西側)を通り、ヨークベニマル裏の遊歩道に突き当たって右折する(1300m地点)。 ※この間は路面に木の根が伸びているなどの凸凹があり、また、2号橋を渡る際には若干の段差や急な勾配がある。
[7] 遊歩道を西に進み、大清水公園とヨークベニマルの間の自動車道に至る(1400m地点)。
[8] ここの横断歩道を渡った後、自動車道沿いの歩道を南下し、大清水公園南側のスロープから(1450m地点)大清水公園内の遊歩道に戻る。
[9] 大清水公園の芝生周回歩道の南側部を若干西に進んだ後、左折してカピオ前多目的広場(つくばチャレンジ2015のバックヤード)を南向きに横断したところ(カピオ手前)をゴールとする。
[10] コースの全長は1580m(探索のための走行は含まない)である。
<課題コース地図>
※画像をクリックすると拡大表示されます。
つくばチャレンジ2015 コース図(距離入り)(ダウンロード用)
<課題コース映像>
つくばモビリティロボット実験特区で実験中のセグウェイのハンドル(地上約1.2m及び約0.5m)にカメラを固定して、課題のコースを探索はせずに走行して撮った映像です。
撮影:2015年3月30日(月、晴天)の午後3時頃
人の探索
[1] 探索エリア
つくばセンター広場東側部のフォーラムを囲む領域を探索エリアとし、ここに居る探索対象の人間を見つけること。
[2] 探索対象とその人
探索すべき探索対象の人数は4人とし、ロボットは、その全ての人を発見することが求められる。探索対象は以下に示す予め決められた服装をして椅子に座っている。もちろんロボットは探索対象が探索エリア内のどこにいるかの情報をあらかじめ持つことはできない。それをハッキリさせるため、実験時間中も探索対象は動くことがある(また、夏は日向を避けたり、秋は強風を避けたりするために移動することもある)。ただし、探索対象は頻繁な移動は避けることとし、また見つかるのを避けるためにロボットの動きに応じて移動することはしない。
[3] 探索対象の服装、および探索対象を示す看板
つくばチャレンジは、実世界を課題の対象とする、したがって、考え方としては探すべき対象は、服装も分かっていない実際の人間の方がよい。しかし現在の技術により移動ロボットが実世界を動き回って探索対象を探すことの現実性を考えて、つくばチャレンジでは、探索対象の服装等を限定することとする。
探索対象とする人間は、探索エリア内で、目立つ服装で椅子に座っていることとし、また探索対象の発見を助けるため、探索対象の人の脇には、決められたデザインの立て看板を置く。
探索対象の服装は、緑色のジャンパー(夏の期間を除く)の上に安全ベスト(青またはオレンジ)とし、オレンジ色の帽子をかぶることとする。また看板は、黄色とオレンジ色のデザインとし、高さ約90cmとする。
[4] 実験走行時のマネキン人形の使用について
実験走行の日の探索対象に、一部マネキン人形を使用することとする。ただし、マネキン人形の台数(人数)は2台(人)以下とし、また本走行においては、探索対象は全て人間が務める予定である。
なお探索対象の服装は、夏の期間の実験走行では、暑さを避けるため、緑色のジャンパーは着ず、安全ベスト(青、または、オレンジ)のみ着用の場合があるが、マネキン人形には、夏の期間も本走行と同じ探索対象の服装を着用させることとする。
つくばチャレンジの考え方としては、探索対象は人間とするべきである。しかし、実験走行日に一日日向で椅子に座っているなどの行為は、人間にとって快適ではなく、またつくばチャレンジに協力いただいている実行委員やスタッフの人数も限られている。これがマネキン人形利用の理由である。
(写真 2)探索対象を示す看板(左)、探索対象の代わりのマネキン人形(中央、右)
[5] 対象を発見した時のロボットの行動
ロボットは、対象の人を見つけたら、その人の前で3秒間以上停止して、見つけたことを態度で示すこととする。
(注)ロボットが本当に探索対象の人を見つけたか否かに拘わらず、ロボットの一部が探索対象の人の1.5m以内のところに達して、そこで3秒間以上停止したことをもって、探索対象の人を見つけたとして記録する。したがって、ロボットが探索対象以外の人やものを探索対象と認識しても、それは課題達成の判断(認定)には反映しない。
持ち時間
ロボットの走行の持ち時間はスタート後90分とする。